9月20日、彼岸の入りとは言え、まだまだ蒸し暑い。
松原団地駅から獨協大学への道、僅か10分足らず歩いただけで額に汗を感じるほどであった。
会場に到着すると、フォーメーションがちょうど終わる頃で、各予選はすべて終了していた。
全日本戦の時は、この記念館も夥しい数の選手や応援の人々で熱気に包まれていたのだが、さすがに出場校の少ないこの2部戦では歩行も困難、という事はなかった。
壁に貼り出された選手表をチェックすると、当校で準決勝に進出したのはスタンダード4ポジション(ワルツ・タンゴ・フォックストロット・クイックステップ各1ポジション)、ラテンはチャチャチャとサンバが各1の2ポジションで合計6ポジである。
クイックステップで2年生カップルが入っているのには感心したが、6ポジでは東部1部戦に出場できる団体6位以内に入るのがかなり微妙な位置だなと感じた。
上位進出は叶わなかったがこの2年生カップル、当然のごとく荒削りな踊りではあったが綺麗なシルエットを持ち合わせていて将来楽しみな選手である。
唯一の4年生カップル、ラテンの韓・松崎組は昨年のこの大会、3年生ながらチャチャチャで優勝を飾ったのであるが、今回2種目共残念ながら下位決勝に終わった。
リーダーの韓君が手術を伴う大きな怪我をして欠場していた時期もあり、思うように体を動かせないのと十分な練習ができなかったのでやむを得ない結果だと思う。
また4年生のもう1組、主将のカップルが欠場していたが就職活動の為という。
団体成績にとっては痛いが、今後の人生が掛かっている大事な活動なので致し方ない。
結局、上位決勝に進出したのは3年生の神原・森本組のワルツとフォックストロットの2ポジションのみであった。
しかしながら、このカップルが魅せてくれた。
軸がぶれない安定した踊りで他大学の選手を圧倒、並み居る4年生達を出し抜いて2種目共優勝を飾ったのである。
1部戦出場に不安を抱いていた筆者も、彼らのフォックストロットのオナーダンスをみて溜飲が下がる思いであった。
気になる団体成績は、なんと新潟大学と全く同点の6位タイ。
新潟大と揃ってギリギリの1部戦出場が叶ったわけだが、まさに薄氷を踏む思いである。
最後に一言、我が校はスタンダードもラテンも随時スター選手を輩出するのだが、どんなにすごくても所詮は1カップルの力。
大学として、チームとして名実共に一流校になるためには全体の底上げ、また今回も順位が悪かったフォーメーションのレベルアップも今後の課題となろう。