かつて宮廷料理で、果物や野菜に専用ナイフで花や模様を彫って装飾をしたことが起源と言われている、タイの伝統文化タイカービング。後に石鹸にも彫られるようになり、ソープカービングとして、フルーツベジタブルカービングとともにたしなまれるようになりました。
刺繍などもともと細かいことが趣味であった私は、子育ての傍ら友人と一緒にソープカービングを習い始めることに。ナイフ1本と石鹸さえあれば楽しめる手軽さもあってすぐにはまってしまったのですが、月1回のレッスンでは飽き足らず、教室をカービング教室スタジオサイアムに変えたことは、今思えばターニングポイントだったと思っています。先生のオリジナルデザインの豊富さと美しさにすっかり魅了され、気がつけば16年。遅れて始めたフルーツベジタブルも修了し、現在はスタジオサイアムの専任講師としてカルチャースクールや自宅でレッスンを行っております。
初めはタイ駐在員の奥様が現地で習われ帰国後教えられていましたが、今ではカービング習得を目的にタイまで訪れる人も少なくありません。当カービング教室主宰の多胡伸子先生も在住されていたご経験から、幾度となくタイツアーを企画しては私達講師を連れて行ってくださいました。それは、バンコクで1年に1度開かれているフルーツベジタブルカービングコンテストを見に行くのに合わせて、本場の先生からカービングレッスンを受けるというもの。朝から大好きなカービング三昧、合間に、観光、ショッピング、マッサージ、そして食事は先生おすすめのタイ料理を毎回違ったところに案内していただけるという、まるで夢のようなツアーでした。2回目にツアー参加した時は、Facebookを通じて、経済学部のクラスメイトであったファッションビジネスコンサルタントの山中健さんがマーケットの視察でバンコクに訪れることがわかり、同じくクラスメイトの当時三井住友銀行バンコック支店副支店長で赴任されていた影山善章さん(現在常務執行役員アジア・大洋州共同本部長)と三人で落ち合うというサプライズもありました。
カービングの普及を目指して当教室が2018年一般社団法人カービングアートソサエティを設立したときは、タイの有名な先生方をお招きして、オークラプレステージバンコクで設立記念パーティーも開きました。
カービングを通して多くの人と出会えること、また貴重な経験をさせていただけることは、一重にスタジオサイアムと多胡先生のお陰であると感謝しております。
ソープカービングは、レリーフ彫りと、石鹸をカットして小花を彫ってから器・資材を使ってアレンジメントしていく2通りがあり、インテリアとして、またプレゼントとして喜ばれています。
石鹸の香りに癒されながら、カービングに集中している時間は、至福の時間。もしご興味がある方は、是非スタジオサイアムまたはお近くのカルチャースクールへ。
所属:鈴木栄一ゼミナール、アリス硬式庭球愛好会
黄色いすいかへカービング
石鹸のレリーフ彫り
ソープカービングアレンジメント
カービングナイフと色とりどりの石鹸
影山さん、筆者、山中さん。バンコクにて