みなさま、はじめまして。
2017年3月に経済学部経済学科を卒業しました、大垣佑斗と申します。
優秀な諸先輩方が寄稿されているなかで恐縮ではございますが、経済学部同窓会副会長であり、古美研術研究会(以下古美研)の山崎大先輩より拝命いただきましたため、このたび寄稿させていただきます。
在学中は中村隆之ゼミに所属し、主に企業活動に関しての研究をしていました。
また所属していた部活動、古美研では総務部長を務めさせていただきました。
同会の主な活動は美術鑑賞や鎌倉・京都等各地の寺院を訪れること、それらから得たことを学祭にて発表するといったことでしたが、お恥ずかしながら、同会に入るまでは美術やお寺といった物事にそれほど興味はありませんでした。ただ、歴史を勉強することは好きだったので、趣味としての幅を広げる意味でいい経験になるだろう考えて古美研へ入ったと思います。幸い、古美研には学部を問わず美術や建築等に関して深い知識を持った同期や諸先輩方がいたため、活動を通して様々な知識を吸収できました。
同会の設立50周年行事にも携わらせていただき、幅広い世代の方と交流できたことが今でも経験として活きています。
卒業後はIT関連企業に就職をし、現在はネットワークセキュリティに関わる業務に従事しております。
古美研では毎年8月頃に3泊4日での京都・奈良合宿があり、それが楽しみで毎年参加していました。
参加者としても企画者としても参加した中で様々な喜怒哀楽を経験しましたが、どれも充実したものとなりました。中学生や高校生の時は学校の先生に連れまわされるような気分で清水寺や東大寺を回っていましたが、古美研では区域ごとのモデルコースがあり、各々複数メンバーで希望のコースを回ることができたので素直に楽しかったです、普段しゃべることのないメンバーとも話すことができて夜の宴会への弾みにもなりました。
個人的に京都で一番好きな場所は建仁寺です。
四条大橋から八坂神社へ向かう通りの途中にある花見小路へ入り、まっすぐに進んだ先にあるこちらは風神雷神図?風、法堂に描かれる双龍図などで有名な京都最古の禅寺です。様々な見どころがある中、私が特に好きなのが庭園です。
大雄苑(だいおうえん)と呼ばれる枯山水の庭園や、潮音庭という苔とモミジの美しいお庭があります。これらお庭のそばに座っていると、日々の忙しさや悩みを忘れて自然にぼーっとしていられたり、はたまた今後の決心を決められたりするので、社会人になってからは京都へ来るたびにここを訪れています。春夏秋冬どの時期に来ても違った趣を感じさせてくれる建仁寺は、ある意味自分がどの程度成長したのかを感じさせてくれる場所でもあるように思います。
学生時代から現在までほぼ毎年京都・奈良へ来ているのも、多くの友人ができたのも、きっかけはやはり古美研です。古美研で得たつながりは今でも私の支えになっています。今後10年20年と年齢を重ねていく中で、それらとの繋がり、感じ方がどのように変わっていくのか、ちょっぴり楽しみです。
所属:中村隆之ゼミ・古美術研究会
古美研夏合宿の伏見稲荷で。一番左が筆者
建仁寺潮音庭
八坂の塔(夏頃、小雨のなか撮影)