諸先輩方のご経験豊かな会員便りや後輩の起業ストーリーなどを拝見しながら、私の日常を書くのも恥ずかしいのですが、拝命いただきましたので寄稿させていただきます。

まずは自己紹介からさせていただきます。2009年に経済学部を卒業しオリックス株式会社の営業職として新卒入社、2014年に物理数理学科の1個先輩の夫と結婚し、2018年に息子を出産、現在3歳の子育てを楽しみつつ入社以来一貫してオリックスの営業マンとして仕事をしながら慌ただしい毎日を送っております上原と申します。

今はオリックスに入社してちょうど12年が経ちましたが、このコロナ禍を通しワークスタイルも生活様式も本当に変化していると実感しています。一日5件訪問、夕方まで会社に帰ってくるなと言われた新人時代から、オンライン面談や時間・人数制限のある商談が主流となり、飲み会で上司の本音を聞く機会も後輩の愚痴を聞く機会も、お客様と懇親会をすることもなくなりました。逆に言えば、仕事では量よりも質を重要視するようになり、通勤時間の短縮により家族との時間が増え、保育園の一時休園など突発的な事にも夫との協力体制が整い絆も深まったと思っています。

今夏は家のマンションの狭いベランダでビニールプールを楽しみ、近所の隅田川に浮かんでいるクラゲを見たり、歩いて新しい公園を探しに行ったりとコロナ禍にできる楽しみを家族3人で見つけながらそれなりに楽しむことができました。

それでもやはり、学生時代の友人と会ってストレスを発散する機会や趣味の歌舞伎・旅行に行く機会も制限され、いざその時間が無くなってみると自分の生活の中でこんなにも大切で貴重な時間だったのかと思わずにはいられません。

さて、少し唐突ですが、遡り学生時代を振り返りたいと思います。

私は大学入学まで中高一貫の非常に校則の厳しい女子校にいたので、門限や友達同士の旅行やアルバイトなど、今まで禁止されていたことが一気に許された大学生活は毎日が楽しくて仕方ありませんでした。

そのまま大学3年生になった私は、アルバイトとサークルに夢中になっていて、正直今でも恥ずかしいですが、3年生から入門したゼミに最初関心が薄く、課題を忘れたり遅刻したりと落第級で先生を困らせていたと思います。しかしそんな私にも同級生達は必ず集まりに声をかけてくれ、今の研究課題を共有してくれました。そして通ううちにゼミの魅力に気付き、自由な発想やチャレンジに背中を押してくれる堀先生の講義、そして私にはない感性や考え方をもった友人と語り合う時間は刺激的でとても楽しい時間と経験を得ることができました。

そして何より卒業してから12年たった今、ゼミの同級生たちはそれぞれ子育てや仕事など環境は様々ですが、日々連絡することはなくてもふとした時に近況を語りあえる大切な仲間となりました。

今思えば私にとって、大学生活はサークルや学業などで得た知識や経験ももちろんですが、なによりも共に学生時代を過ごした友人たちが宝物だと改めて実感しています。

今の学生の皆さんはゼミ合宿やサークルの飲み会、学祭なども制限され、本当に大変な時期を過ごしていらっしゃると思いますが、どうかその中でも学生でしかできない楽しみや、一生の友人を見つけてもらいたいと願ってやみません。

ハチ公前や学食でただずっとお喋りをしていた、ただただ時間が有り余っていたあの日々が懐かしく、このような寄稿でふと振り返る機会をくださった同窓会のＨＰ運営の諸先輩方に感謝しております。有難うございました。

所属：堀真理子ゼミ（文化経済学）・広告研究会



飛び出す絵本で遊ぶ筆者とご子息



ベランダのビニールプールで。ご子息とお友達