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名演奏に感動の渦、第6回東日本大震災復興支援コンサート報告
2017.06.28 更新
?「素敵な演奏を楽しめ、復興のお役にも立てる、ずっと継続を」「まだ帰郷できない私たち都内在住の避難者のことも忘れず、温かいご支援に感謝いたします」?
あの大震災・原発災害から6年―。去る6月10日(土)昼下がり、青山学院大学構内のほぼ中央に建つガウチャー記念礼拝堂で開催した第6回東日本大震災復興支援コンサート。この6年間、岩手、宮城、福島の被災地を中心に被災者の霊を悼み、復旧・復興への祈りを込め、全10回を目標に3県の震災被災遺児の教育資金を主に、青山学院大学ボランティアステーションへの活動支援資金として毎年100万円を超える寄付を継続している、まさにわが青山学院大学の同窓会が名演奏会を通じて世間に堂々と胸を張れる復興支援催事に育て上げていることを、ご存知でしょうか?
被災地・被災者支援~復興を願って全国各地で誕生した無数の支援団体・活動が年々、少しずつ縮小や解散を余儀なくされている中、「これからが再生への正念場」と一層意欲を高め、知恵を絞り、数少ない“継続催事”とまで評価される東日本大震災復興支援コンサートについて、会場には来られない日本中の卒業・同窓生の皆様に是非とも、ご報告させて頂きたいのです。開催の趣旨は、青山学院の「建学の精神」である、あの「地の塩、世の光」(マタイによる福音書5章13?16節より)。東日本大震災復興支援コンサート実行委員会を形成する法学部同窓会、英米文学科同窓会、フランス文学科同窓会、史学科同窓会、教育学科同窓会、経営学部同窓会の仲間が実働部隊を務めています。
会場の青山学院大学ガウチャー記念礼拝堂前には、開場を前に既に長い行列が。これまで5回の素晴らしい演奏実績を評価しての毎回参加、それに加えて
「少しでも被災地へのチャリティーのお手伝いになれるのが嬉しい」
と、声を掛けたどなたにも誇らしげな笑顔が輝く。
復興支援コンサートの主役たちです。出演4回目の宮坂拡志(チェロ)、彼のN響仲間の大宮臨太郎(ヴァイオリン)に後藤 泉(ピアノ)を加えた、国際色豊かな経歴を持つ名演奏家によるピアノ三重奏。「震災被災遺児、被災者、そしてあなたに『輝き』を!」をコンセプトにして新結成した「トリオ・ブリランテ」です。
「命名通り素晴らしく、光り輝く名演奏に感動。震災を忘れるな、風化させるなと改めて心に誓いました」「3人の息の合った演奏が素敵、バッハ中心の選曲、音響もよかった。ずっと継続を願います」
等々、大半がコンサートの継続を望む声でした
。
* * * * * * * * * *
六年経った現在でもまだ都内に残っている被災避難者は5993人で、そのうち<原発災害>の福島県からの方が4908人と圧倒的に多い(東京都調べ)。私は現地を訪ねる被災地支援だけではなく、未知の大都会・東京に避難してきた被災者の心に寄り添い、支え励ます支援も大切―そう考え、近隣の高齢者仲間に呼び掛け、ボランティア組織
「中央区内の被災避難者を支援するシニアの会」
を旗揚げしたのが、偶然にも復興支援コンサートと同じ震災翌年の平成24年4月20日。それを機に被災者同士、被災者と地元のボランティアが交流する出会い・憩いの場を隔月で開設、次回7月9日に開く会は29回目を数えます。
その都内在住の被災避難者の方々にこの度、朗報が届けられました。嬉しいことに復興支援コンサートの実行委の好意で、われわれのボランティア組織に十枚のご招待券です。現在「シニアの会」に参加する常連組は、東電福島第一原発が立地する福島県大熊町と双葉町、そして隣接する浪江町、富岡町の住民です。政府の言う「帰還困難区域」からの方々で、故郷への帰還を諦めている住民が大半です。その代り将来設計や生活再建を、どこで、どうするのか?親子離散や苦渋の選択をひと時でも忘れられるようにと、十枚の招待券は希望者の手に。二階最前列の招待席で全員が、引率者の私に
「都内に暮らす私たちのことを忘れずにご招待下さり、ありがたいですね。温かいご支援に感謝しながら、一歩一歩前を向き進んでいきたいと思います。忘れられ、風化してしまうことが、一番怖いですね」
と、明るく嬉しそうにほほ笑んだ。実に久しぶりに見る都内避難者の心からの笑顔でした。
この東日本大震災復興支援コンサートは、東北3県の震災地の被災者だけでなく、都内に住む被災避難者支援にまで活動の対象を拡大したのです。何気ないが、被災地の現場と東京に暮らす被災避難者とを区別せず、心温まる支援で嬉しがらせる妙手だと思いました。 (皆川靭一、1965年英米文学科卒)
(完)
写真提供:東日本大震災復興支援コンサート実行委員会