Washington IrvingのRip Van Winkle(1819)は独立革命を強烈に劇的な出来事として描いた物語と考えられているが、New Netherlandに軸足を下して読んでみると、『物語の舞台は、オランダ植民者によって築かれた由緒正しい村』であり、Ripはそこの住民である。しかしRipは自分の出自を見失っていて、偶然出会った『Henry HudsonとHalf Moon号の乗組員の一団を奇妙で異国風であると感じている』。しかしRipがその経験を村人に話聞かせているうちにその村がオランダ起源であることが思い出されてくる。つまりこの作品はオランダ系植民者が自分たちはオランダ起源であることを思い出しオランダ系のコミューニティとして結束する物語とも言える。
New Netherlandに関する記録がやっと研究されるようになった。その研究を基にして別の文学作品をも読んでみたい気持ちになった。