大学英米文学科同窓会_青山学院校友会

第30回講演会開催報告

2013.11.15 更新

英米文学科同窓会第30回講演会開催報告

「幕末留学生の墓標とウィリアムソン博士─日英友好の奇跡をたどって」

青山学院大学名誉教授・古賀節子先生による第30回講演会「幕末留学生の墓標とウィリアムソン博士─日英友好の奇跡をたどって」は10月31日、総研ビル11階の会議室に71名の受講者があり好評を博しました。

　古賀先生の大叔父君である佐賀藩士・袋久平が幕末に留学生としてヨーロッパに渡ったあと、病のためロンドンで療養中24歳の若さで亡くなったことは先生も聞かされていたとのことです。近年になって、同様に病死した他の3人の墓標とともにロンドン郊外で発見されたことを雑誌の記事から知り、先生は精力的に内外での調査を重ね新たな事実が次々に発見された経緯をお話しになりました。

　その裏には留学生たちを親身に看病し経歴を記した墓標までを建立したウィリアムソン博士夫妻の友好的な行状があったとのこと。140年の歳月を隔てて思いを馳せる先生のお話は、まるで小説を読むようなロマンあふれるものでした。お身内のこととて控えめな表現でしたが、同じ時期に欧州留学から帰国した伊藤博文ら長州五傑（Choshu Five）の活躍ぶりに引き替え、大叔父君の無念さはいかばかりだったことか、受講生にもひしひしと伝わってくる講演内容でした。