京都支部 能楽講演会(杉浦豊彦師を囲んで)
開催日:平成 30 年(2018 年)11 月 9 日(金)
会 場:レストラン菊水
参加者:13 名
能楽同好会は今年、観世流能楽師、杉浦豊彦師に会の顧問になって頂きました。それを記念し、秋の例会に杉浦豊彦師をお迎えし、お話を伺いました。
杉浦豊彦師は、父は能楽師の杉浦元三郎、祖母は京舞井上流4世井上八千代、迫力とキレのある型で定評があり、重要無形文化財総合認定保持者です。
当日は、まず、杉浦豊彦師と、師のお弟子さんでありこの同好会の世話役のKさん、そして、同じくお弟子さんで同好会会員のSさんによるお稽古風景が再現され、謡曲「隅田川」の一節が朗々と謡い上げられました。
続いて、杉浦師から「お能とは」と題して、お能の見かた、鑑賞方法などをお話し頂き、出席者からの素朴な問いにも快くお答えいただきました。
杉浦師のお話しの中で印象に残ったことは:
・能の観方が分からない、観ても分からないという人がいるが、能は先入観なしにただ観ればいい。途中で寝てもいい。自分なりに想像してもいい。
・能には指揮者がいないが息がピッタリ合うのは、それぞれが自分を主張しながらも、相手と協調しているから。自分の考えを持つと同時に相手を認める、これは世界平和につながる考えでは。
コーヒーブレイクと記念撮影に続いて、杉浦師と能楽同好会のI相談役による謡曲「義経」をテーマとした能楽談義が繰り広げられました。会員からの質問も幾つも出て、とても活気溢れる座談の場となりました。
そして杉浦師の「附祝言」をいただきお開きになりました。次の講演への期待が大きく膨らむひとときとでした。
(能楽同好会K世話役)