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京都支部

京都支部 能楽鑑賞会ご報告(2016年11月5日)

2017.04.07 更新
京都支部能楽鑑賞会

開催日:平成 28 年(2016 年)11 月 5 日(日)

訪問先:京都観世会館 出席者:17 名

 素晴らしい秋日和の一日、恒例の秋の能楽同好会は、京都観世会館(左京区岡崎円勝寺町)において、「伝承の会」主催の若人のお能を鑑賞いたしました。

 「伝承の会」とは、能楽師を志す若手に舞台経験を積ませようと、京都観世会(会長・片山九郎右衛門)が主催して3年前に発足したもので、能楽師の育成に京都観世会全体で取り組もうとのこころみです。



 当日は、子供達がどんなお能を見せてくれるか、ワクワクしながら出かけました。

 この日の演目はまず能「鶴亀」。シテの皇帝は大御所、片山九郎右衛門師。そして、鶴と亀の役は本当に小さなお子さん(小学校低学年でしょうか)が演じ、何とも可愛らしい舞を見せてくれました。舞台の子ども能楽師に客席から、『○○ちゃん、大きくなったね。頑張って』という声が聞こえてきたり、和やかな雰囲気の中にも熱気が感じられました。

 続いて仕舞、舞囃子、独鼓と続き、いずれも小・中・高校生の男の子と女の子が日頃のお稽古の成果を発揮した美しい仕舞いを披露してくれました。

 最後は能「小袖曽我」。皆様ご存じの曽我十郎、五郎兄弟の仇討ちのお話。父の敵を討つ前に母に今生の別れを告げに行くという悲壮感溢れる物語です。十郎、五郎の役を小学生の男の子二人が見事に演じ切り、客席からは大きな拍手と共に感激の涙も見られました。能楽師の家に生まれ、赤ちゃんのときから能を見て、聞いて育った二人の若き能楽師のひたむきな演技は観客の心を打つに十分なものでした。

 終演の後、お時間の許す方々と共に近くの和風喫茶で一服。串に刺した白玉だんごをほおばりながらの楽しい二次会でした。

 また、11月20日(日)には能楽同好会の有志と共に京都国際交流会館で行われた「河村晴道講話会“能の花を語る”」に参加しました。今回は第20回、テーマは「『安宅』『屋島』に見る義経の実像」でした。観世流シテ方として舞台で活躍中の河村晴道師の講話会は年2回行われます、これからも参加して参ります、ご一緒にいかがですか。

(文責 能楽同好会K世話人)
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