京都支部 能楽鑑賞会ご報告
開催日:平成23年10月10日(祝)
恒例の能楽鑑賞会は、平成23年10月10日(月・祝)午前11時から、岡崎の京都観世会館にて、今井幹事のお手配で、『味方健「鳩寿」味方玄「独立二十周年」記念能』を鑑賞いたしました。
まずは祝賀の会にふさわしい「翁」。「能にして能にあらず」と云われる神事としての「翁」を演じる味方玄の朗々と響き渡る声がなんとも神々しく、でも耳に心地良くってとても素敵。ハイライトは味方健の三番目物「姥捨」。「三老女」ともいわれ、いわゆる「老女物」の中でも最も重要視される曲の一つで、姥捨山に捨てられた老女の説話を能に現した作品ですが、80歳になられた味方健のシテは月への感慨にひたり、昔を恋うる老女を少ない動きの中で見事に魅せておりました。
今回も京都、神戸、東京から、古典の研究家から能楽鑑賞が初めてという方まで12名が参加、幕間に2階ロビーにてお心くばりの軽食を頂きながらで本日の物語や背景などの申楽談義に加え、旅行から美味いものまでお話しがいっぱい弾みました。