第12回国際陶磁器展美濃に出かけて(青山岐知会報第3号)
2021.10.07 更新
第2回岐阜を知る会のテーマは、「国際陶磁器フェスティバル美濃′21」です。10月6日(水)、坂崎義雄前支部長のご案内で(最も贅沢な鑑賞をさせていただき坂崎様にはこの場をお借りして御礼申し上げます)鑑賞させていただきました。
コロナウィルス感染防止のため、会期は9月30日(木)?10月17日(日)と短縮されていますが、会場は感染防止策も徹底されております。時節柄ベストな文化芸術鑑賞の場となっており、ここ1?2年でしぼんだ風船が一気に膨らむような素晴らしい作品群との出会いがありました。
このフェスティバルは、「世界は美濃に憧れる。」というキャッチフレーズがあります。このキャッチフレーズどおり国際陶磁器フェスティバルへの作品応募は過去最多の64の国と地域から2,435作品の応募があり、厳正な審査の上選ばれた178の作品が展示されています。技術面、色彩面、想像(発想)力、国際色の豊かさ、テーマ性、各国の文化芸術のバックグラウンドなど観る側もあらゆる五感を駆使しながら作品と向き合える素晴らしい展示会です。
さて、開会式での眞子様のビデオメッセージを視聴し、全文も活字で追いました。723文字のメッセージを活字でご覧ください。すべての要素が詰まっています。上述した記事の中に64、2435、178という数字もしっかり入っています。
9月30日の開会式においてビデオメッセージを寄せられた眞子内親王殿下は、このフェスティバルの名誉総裁です。眞子様は10回から連続3回目の総裁で、今回の総裁職が公務の最後となるかもしれないということで、開会式当日のマスコミの注目度も高かったようです。
メッセージの中で感じたことですが、冒頭で「本日より、『土と炎の国際交流』をテーマとし…」と述べられたことで、本質を突くことをきちんと述べられていた点はなるほどと思った次第です。(地元紙等が9月17日、9月29日、30日、10月1日と記事を掲載していますが、この点は触れられていません(私の記憶違いでなければ)。さらに、オリ・パラの記憶が鮮明な中で聖火の炎を彷彿させ、国際というイメージと結びつきました。驚くことなかれ、坂崎前支部長にここは押さえておいてというコーナーを案内していただきました。美濃焼の歴史がわかる「土」についても知ることが出来ます。まさに、「土と炎の国際交流」です。
もう一つメッセージで強烈なインパクトがあったのは、「様々な取組に影響を受け、陶磁器関連の教育施設や研究所など美濃の地で育った人材が、ひとりひとりの個性を生かして力強く羽ばたいていくことを、期待しております」(下線筆者)の部分です。前段(下線前まで)は、坂崎前支部長にも案内していただきましたが会場内で知ることが出来ます。下線部分は筆者が重なって思えたのは眞子様ご自身の心の内視鏡ではないかと…。
話を転じますが、応募作品を個性という点で切り取って是非会場でご覧ください。
最後に展示会場の素晴らしさです。「木と緑とやきものの空間」をデザインテーマにしているそうです。苔と草木を植えた展示台は圧巻です。詳しくは会場にて。
(山北記)