毎年恒例の「殿方による手料理を楽しむ集い」が9月12日(土)10時より喜田懐石料理教室にて開催されました。
私は、校友会の広報誌「西部支部だより」に掲載されている記事を読み、以前からこの「殿方による料理を楽しむ集い」に興味は持っていましたが、なかなか参加するきっかけが分からずにいました。そんな折、西部支部の総会にて、この料理教室の主催者である喜田芳子さんの「家康の食事」のご講演があり、お話しさせていただく機会がありました。そこで思い切って料理教室に参加してみたい旨お伝えしたところ、その時のことを覚えていて下さり、今回の初参加となりました。
参加するにあたり、長谷川支部長よりお誘いのメールをいただき、服装やら持ち物やら駐車場の件やら色々と丁寧に教えていただき、本当に助かりました。
先生のお宅の前で、電話をすると喜田先生がわざわざ出てきてくださり、懐石料理教室と書かれた門から中へと案内してくださいました。
調理場では先生方が料理の下準備をしてくださっている間、開始前に少し時間があったので諸先輩方の話の輪に入り、和やかな雰囲気で会話をさせていただきました。9月初旬の台風18号の浜松、北関東周辺の被害についてや、当日朝に起きた東京の地震のことなど近年の異常気象や自然災害に対する話題で盛り上がりました。
そうこうしていると準備ができ、いよいよ料理教室が始まります。
先生のお弟子さんである小栗華さんが献立を作成してくれたとのことで、献立、レシピ、料理の手順をA4用紙にカラーの両面刷りの資料にして説明をしてくださいました。資料も説明も完璧なのですが、私の方は、それを聞いて理解できるほど料理の知識があるわけがなく、想像はしていたものの自分には本格的すぎて、気後れするばかりでした。先輩方は、「先生や長野さんたちに教えてもらいながらやるから大丈夫だよ。」という雰囲気でしたが、私の方はドキドキでした。
なにせ、「小匙ってこれですか?」って聞いてしまうレベルで、料理教室では基本以前のことだと思いますが、計量スプーンが大中小3種類あったので一番小さいスプーンを指さしたら全然違うものだったらしく、「小匙っていうのはね5ccで、大匙が15ccなのよ。」と、多分思いっきり呆れられたと思いますが、丁寧に教えていただきました。計量スプーンの世界に中匙って無いのですね。また、小匙で砂糖を計っていたら、私の計り方は、小匙「適当に一杯」だったようで、計量するときは、きちんとすり切り一杯にしないといけない旨ご指導を受けたり、「出汁に味噌を入れたら灰汁が出てくるからすくってくださいね」と言われ、「味噌からも灰汁って出るんですか?」と驚いたり、本当に何も知らないというのは恐ろしいことだと我ながら改めて身に染みた次第ですが、それでも何とか担当した品は作ることができました。(実は炒め物を少し焦がしてしまいましたが・・・)これも講師の先生方と助手のみなさんのご指導のたまもの以外何ものでもないでしょう。
私が四苦八苦している間に、先輩方は担当した前菜、主菜、食後のお菓子まで予想以上に見栄え良く完成させており、さすが経験者は違うな、と思いました。
完成したお料理を前に、皆で記念撮影をした後、お食事の時間となりました。作る楽しみもありますが、やはり自分たちで作った料理を食べる楽しみは格別です。手作りの香の物やおいしいお茶など、おもてなしの心とともに頂いた和のお料理に、普段とは一味違った楽しい時間を過ごせました。
総会時にお会いする際のスーツにネクタイ姿とはかなり印象が異なりますが、皆さんのエプロン姿もなかなかのものでしたし、なんだかんだと和気あいあいとした雰囲気で料理を教えてもらいながら楽しめた集いだったと思います。
ご指導いただいた喜田先生、小栗さん、長野さん、杉山さんに深く感謝申し上げます。ありがとうございました。
初参加で、緊張したところもありましたが楽しかったし、おいしかったし、良い経験になりました。また機会があれば来年も参加したいと思います。
本日の献立
1.三色寒天寄せ
2.タイの南部焼き
3.秋の炒めもの
4.おろし和え
5.合わせ味噌仕立て焼き茄子
6.香の物
7.浮島
参加者
指導 喜田芳子先生(校友)、小栗華先生
助手 長野敦子さん(校友)、杉山尚子さん
受講者 7名 総勢11名(うち校友9名)
鈴木啓晋(昭63卒文)