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校友会会長就任のごあいさつ
2011.07.08 更新
会 長 細田 治
青山学院校友会 第3代校友会会長に就任して
青山学院校友会 第3代校友会会長に就任して
6月25日に開催された2011年度定例代議員総会において、私は青山学院校友会第3代会長に選任されました。2005年に社団法人格の校友会から任意団体の校友会に移行し、初代会長の安藤孝四郎様、2代会長が原進様、大きな存在感のある、このお二人の後の会長です。まさに身の引き締まる思いがいたします。
青山学院校友会は創設以来118年の歴史を持ち、2013年には創設120周年を迎えるという伝統ある校友会です。2005年に校友会は社団法人格を返上し、任意団体の校友会に生まれ変わりましたが、120年になんなんとするこの伝統は少しも揺るぐものではありません。創設以来、この校友会は学校法人の組織に準じ、それぞれの設置学校（幼稚園から大学院まで）を全く対等に一本の柱でくくった組織としています。他校の校友会のほとんどが大学卒業生を組織化しているものであることを考えると、青山学院の校友会は日本でも稀有の存在ともいえるのです。この母校の伝統と歴史、校友会の伝統と歴史はまさに胸を張って誇れるものであり、私たちは青山学院で育ち、自らを育んできたことに大きな喜びを感じます。青山学院を卒業し校友会員の一員として校友ライフを楽しみ、母校の発展に寄与するために活動することはこれらの誇りと喜びが原動力となっているのです。
今回の校友会長の選任では、私の青山学院における学歴が初等部から高等部までとなっており、大学が慶應義塾大学であることが問題となりました。いくら校友会の規則にのっとり推薦されてきたといっても、校友会の7割以上の会員が大学卒業であり、その校友会の会長が他大学の出身者であることが感情的に許せないというものであり、遠くは米国の支部からも同様の声が寄せられているとのご発言をいただきました。
私は高等部1年生のときに、受験して他大学に進学することを決心しました。初等部を受験したのは、私の意思ではなく両親の意思でした。高等部2年に進学したとき、このまま大学に進んだら学生として一度もチャレンジすることなく終わってしまう、という考え方がそのような決心となったのです。私の決意を聞きつけた初等部1?2年の担任、中等部2?3年の担任、高等部の担任の先生が集まり、「受験環境にない高等部から外に出ることはかなり難しいことと思うが決心したからにはぜひ成功してほしい」と、激励してくださいました。また、担任の先生から、「君は英語は大丈夫だが数学が弱い、これを勉強しなさい」と受験問題傾向集を渡されました。さらに、3年生になると級友たちの協力を得て、予備校に通う私のために授業のノートの写しをくれるなど、多くの先生方、友人によって慶應義塾大学に入学することができました。私を育ててくれたのは青山学院であり、その仲間たちです。
私にとって母校とは慶應義塾ではなく青山学院です。青山をいったん離れ、外から母校を見たとき、改めて青山学院の素晴らしさがわかりました。私は私の学歴をいささかも恥じておりません。青山学院大学に進学しなかった人でも母校を愛する心に何ら差がないことをご理解していただきたいと思うのです。
青山学院が少子化の時代の波を受けて経営の難しさに直面している現在、まさにオール青山の感覚で学校を支援していく環境づくりを改めて考えなくてはなりません。幼稚園、初等部、中等部、高等部、女子短期大学の一貫教育の中から生まれてくる母校愛、それが大学に引き継がれて、さらに新しい大勢の学生たちがこれに加わり、紫匂う西郊の森の大合唱とならなくてはならないのです。
他大学の卒業生の会長就任は感情的に許せないというお声を謙虚に受け止めます。その上で、自分の経験と情熱により校友会の発展と母校の発展に寄与することができるよう、会長職を全うしたいと考えています。皆さまのご理解とご支援を心からお願い申し上げ、就任のごあいさつとさせていただきます。
細田 治 会長 プロフィール
1944年生まれ 67歳
学 歴：青山学院初等部、中等部、高等部、
慶應義塾大学商学部卒業
職 歴：勧業銀行を経て家業、榮太樓總本鋪に入社。
社長歴任後、現在会長職。
細田協佑社社長（現職）。
